女医による
大腸肛門科外来

担当医師メッセージ

なぜ、大腸肛門科に女医が必要なのか?
女性の患者さんの「あの時診断を受けていれば…」を少しでも減らすことができるように。

痔は本当によくある疾患です。しかし、受診しようと思うと、男女問わず勇気が必要なことも事実です。特に女性の患者さんの中には、排便時に出血する、痛みがあるなどの症状があるにも関わらず、病院に行くことを躊躇してしまい、症状を悪化させてしまう方も少なくありません。しかし、痔が原因だと思っていた血便が、実は大腸癌や潰瘍性大腸炎といった、至急の対応を要する大腸の病気の兆候であるケースも少なくありません。
また、女性には妊娠・出産という大きなイベントがありますが、妊娠・出産は明らかに痔を悪化させてしまいます。だからこそ、迅速な診断・治療が必要なのです。

福島病院では、女性の患者さんの「あの時診断を受けていれば…」を少しでも減らすことができるように、大腸肛門科の診療を女医である南有紀子が担当させていただいております。大阪大学消化器外科関連病院で消化器外科の研修を行った後、日本有数の大腸肛門科の専門病院である東葛辻仲病院で2年半、肛門手術・大腸内視鏡検査の修行を行ってまいりました。

その後、世界でも1、2を争う大腸肛門病病院のSt.Marks Hospital(ロンドン)のpostgraduate termにも参加し、大腸肛門診療のレベルアップを図ってきました。大腸肛門病学会専門医であり、消化器外科や内視鏡の専門医でもありますので、大腸肛門疾患に関しては、総合的に患者さんのご相談をお受けすることができると自負しております。

また、当院は全て保険診療で行っております。手術以外の治療や便秘などの排便障害に関しても、患者さんそれぞれの症状や状況に合わせたオーダーメイド治療を心がけています。おしりのトラブルに関しては、安心してご相談いただければと思います。

担当医師
南 有紀子

肛門科の診察はこのような体位で行います。
スタッフも女性ばかりですのでご安心ください。

担当医師 診察日

南有紀子医師 診察日

午前診 火曜日・金曜日・土曜日
午後診 月曜日
夜診 火曜日
学会にて不在の場合等もございますので、お電話にてご確認ください。

症状と治療法について

痔といっても、その種類は様々です。

一般的に“痔”と呼ばれる症状は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(痔ろう)の3大疾患が9割を占めるといわれています。これ以外にも当院肛門科では、膿皮症や直腸脱、毛巣洞、後門ポリープ、肛門周囲皮膚炎、尖圭コンジローマ、肛門ヘルペスなどの治療も行っています。それぞれの疾患について、簡単に症状、治療法などを説明します。

  • 01

    痔核(いぼ痔)

    痔核(いぼ痔)は、様々な治療法を選択できる疾患です。

    痔核の主な症状は、出血、痛み、脱出です。肛門の皮膚や粘膜が緩んで脱出してきたものです。

    治療法としては、
    (1)軟膏などによる保存的療法
    (2)硬化療法(ジオン注射など)
    (3)ゴム輪による結紮術
    (4)根治手術(結紮切除術やPPH)
    などがあります。

    当院では痔核の進行度にあわせて、場合によっては複数の治療法を組み合わせることによって、患者さんに満足していただけるような手術を心がけています。痔核の根治手術を施行した場合の平均入院期間は5日間ですが、それぞれの患者さんの状況を考慮して手術法や入院日数を決めてまいりますので、まずはご相談ください。

  • 02

    裂肛(切れ痔)

    裂肛(切れ痔)は、慢性化で症状が重くなるケースのある疾患です。

    裂肛の主な症状は、出血、痛みです。便秘や下痢などで肛門に負担がかかってできた、肛門の傷です。
    特に若い女性に多い疾患です。慢性化すると肛門狭窄、肛門ポリープにもつながります。

    治療法としては、
    ■ 基本
    排便コントロール、外用薬の塗布

    ■ 慢性化した場合
    切除手術や内括約筋切開術

    さらに肛門狭窄の場合は、皮膚弁移動手術が必要となりますので、どちらにしても早期に受診されることをお勧めします。

  • 03

    痔瘻(痔ろう)

    痔瘻になってしまったら、根治手術が必要です。

    痔瘻の主な症状は、痛み、腫れ、膿です。肛門内の細菌が肛門内から皮下にたまり、肛門周囲膿瘍という、肛門周囲が腫れた状態になります。切開を加えて膿を外に出しますが、約半数の人はトンネルが残って痔瘻となります。痔瘻の状態になると根治手術が必要です。痔瘻は手術でしか治りません。手術方法も、痔瘻のできている位置や深さ、男女の違いによって変わってきます。

    切開開放法やくりぬき法、シートン法(輪ゴムをかけてじわじわ締めていく方法)、Hanley法など、多種多様です。
    当院では、患者さんや痔瘻の状態によって、一人ひとりに最適な手術法を選択しています。

  • 04

    直腸脱

    当院では、様々な手術方式に対応可能です。

    直腸脱は直腸が肛門から脱出してきてしまう病気です。高齢の女性に多く見られますが、男性や若年の方にも起こりうる病気です。加齢などにより骨盤底筋が弱くなり直腸が脱出してくる病気ですが、直腸脱のみならず、子宮脱や膀胱脱、直腸瘤などの病気を合併することもあります。数cmの脱出からひどい方では数十cmも脱出することもあり、症状としては粘液で下着が汚れる、おしりに何か挟まっていて歩きにくいなどです。

    治療の基本は手術ですが、肛門から行う手術(経肛門的手術)や、おなかから直腸をつり上げる手術(経腹手術)があります。
    当院ではどちらの手術にも対応しており、腹腔鏡下直腸固定術も積極的に行っています。患者さんの状態によってご相談させていただいた上で術式を決定しています。

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